いちびのき


ひとつ、樹に留まりて甘い蜜を吸い
ふたつ、春に山椒を振りかけて
みっつ、桜溢れ薄紅色の波紋揺れ
よっつ、びろうど眼鏡の奥の中
いつつ、五葉松の秘め事隠し
むっつ、椋鳥故郷を離れ
ななつ、南天するりとすり抜け
やっつ、柳ささめき陽炎揺れる
ここのつ、小梅の毒は梅雨に流され
とおつひと、猟路の桜にうずもれて
とおあまりひとつ、錐揉みくるくるくるい咲き

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